Close-up特集: Shearer Boots

Wool

写真: Julius Cruickshank

羊毛刈りの職人が履く「Shearer Boots」

SHEARER BOOTS(シーラーブーツ)」について、羊毛についての歴史や現状を交えながらお伝えします。

人間と羊の歴史

日本ではまったく馴染みががありませんが、「羊毛刈り職人(シーラー)」はオーストラリアでは一般的なお仕事です。

人間と羊の歴史はとっても古く、新石器時代に中央アジアで家畜として飼育されていた事が始まりとされています。当時は、羊の毛皮をそのまま敷物や防寒用として使用していたそうですが、紀元前18~17世紀のバビロン王朝時代からは衣服として使用され、その後、ペルシャ、エジプト、ローマを経て、ヨーロッパ全域に広がりました。
現在では、世界中で飼育されている羊の数は約10億頭もいて、その産毛量は全世界で生産されるすべての繊維の2%を占めるそうです。オーストラリアでは現在約7000万頭の羊が生息しており、世界総生産の1/4の羊毛が生産されています。オーストラリアは、世界最大の羊毛産出国なのです。

オーストラリアの伝統産業「羊毛狩り」

羊毛刈りは初夏が迫ると、一斉に始まります。1頭あたりに要する時間は3分程度、職人たちがチームを組んで大量の羊毛を刈り取ります。大きい羊は50キロを超えますが、毛を刈る時は仰向けにして、動かないように足で押さえながら一気に刈り上げて行きます。その作業はとっても大変。羊毛は油っぽいため滑りやすく、羊の毛や糞で足下は非常に汚れます。羊も職人もお互いを傷つないよう、職人たちは集中して働いています。

特別仕様のワークブーツ

そんな羊毛狩り職人の負担を軽くするために、開発されたのが「SHEARER BOOT(シーラーブーツ)」最大の特徴はアッパーの前面部を覆う、プロテクターです。羊の毛や糞が紐に付いたり靴の中に入るのを防ぐためのものですが、デザインのアクセントにもなっておりとてもクールな印象です。プロテクターを止めるバックルは、羊に当たって傷つけないように後ろに取りつけられています。アウトソールはラバー仕様。効果的な凹凸で、より滑りにくく作られています。

伝統産業を守る、RossiBoots社

オーストラリアの伝統産業である「羊毛狩り」ですが、現在ではより良い賃金を求めて転職する人々が増えたため、職人の数が減少しています。より働きやすく、そして、仕事中もオシャレを楽しんでスタイリッシュに。足下からのアプローチでも、職人の減少を食い止め、後継者の育成につながるきっかけになるのではないか。伝統産業を守るべく、RossiBoots社は「SHEARER BOOT(シーラーブーツ)」を開発したのです。

このように「SHEARER BOOT(シーラーブーツ)」は、オーストラリアのエピソードがデザインに反映されている、特別仕様のワークブーツ。
もちろんシーラーじゃない日本の皆様にも、クールに履きこなしていただきたい1足です。
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